のどか日越クラブ Nodoka Việt Nhật

日本国内でベトナム人労働者層に日本語を教えるための情報交換や意見交換、調査、研修を行うコミュニケーション・スペースをつくってみようと考え、このアカウントをつくりました。日本国内でベトナム語も適宜活用しつつ日本語を教える方法やベトナム人労働者層向きの教材調査・研究も手掛けたいと思っています。よろしくお願いいたします。

ベトナムで最もよく利用されている日本語教科書でベトナム人労働者層に日本語を教えるために必要なことは?1

 みなさま、こんばんは。

 のどか日越クラブです。

 当セントリーをお読みのみなさま、『みんなの日本語』という日本語教科書をご存知ですか。『みんなの日本語』を手に取ってご覧になったことはありますか。

 ベトナムベトナム人日本語学習者の日本語教育に最もよく利用されている『みんなの日本語』という日本語教科書があります。

 ベトナムだけではなく、実は日本国内の日本語教育でも日本国外の日本語教育の現場でも最もポピュラーな日本語教科書なのではないでしょうか。『みんなの日本語』という日本語教科書は、日本に長期間在住、長期滞在する予定のそれなり以上、または、そこそこ余裕がある外国人日本語学習者を想定しているようで、少なくとも日本国内外の外国人労働者層への日本語教育での利用を想定しているものというわけではないようです。

 どうしてなのかややわかりかねている点もあるものの、その『みんなの日本語』という日本語教科書は、数年前(2011年、2012年ぐらいから?)から現時点(2019年1月の時点)にかけて、ベトナム技能実習生送り出し機関の日本語センターで最もよく日本語教育に利用されている教科書になっているようです。ベトナムで私費留学生に日本語を教えている日本留学会社、日本留学センターでも、やはり『みんなの日本語』が一番よく利用されている日本語教科書ではないかと思われます。

 現時点(2019年1月の時点)で『みんなの日本語』という日本語教科書は第2版が出版されていて、日本の日本語学校などでは大半の学校が第2版に移行しているようなのですが、ベトナムでよく利用されているのは第1版のようです。

 第1版と第2版では一部の語彙や練習問題、会話の内容が入れ替わっていること以外にそれほど大きな相違点はないようであることも、ベトナムで依然として第1版がよく利用されていることの背景にあるのではないかと考えられます。

 ベトナムや日本でベトナム人労働者層への日本語教育を実際に行っていた経験に基づき、ベトナム人労働者層にその『みんなの日本語』で教えていたときにどのような点に注意していたのか、今後どのようなことに注意するとよいのかということをまとめておくことは、これから日本でベトナム人労働者層の日本語教育に関わる人たちにとっても有益ではないだろうか、ということに気づきました。

 そのことと合わせて、遠からぬ将来、日本(のまずは東京都区内か神奈川県の中心部)でベトナム人労働者層の日本語教育に関わる人たちと『みんなの日本語』学習会(『みんなの日本語』勉強会?)のようなものも行うことができたらおもしろいと思っていて、そのための叩き台になるようなものを(大ざっぱな形で)まとめてみようと計画しています。

 現時点(2019年1月の時点)で考えているプランとしては、大きく分けて3つの方向があるのではないかと思っています。

  1. 日本語教育にあまり詳しくはなく日本語を教えた経験もそれほどない(が、日本語を教えることに多少は関心や興味を持っている)日本人や日本語母語話者の人たちを仮の想定読者にしてまとめてみる。
  2. ベトナム人労働者層への日本語教育を実際に行っていた経験に基づき、実際にベトナム人労働者層に日本語を教えている人や教える予定の人たちの関心や興味に合わせるような形でまとめてみる。
  3. 日本語教育に詳しくなく教えた経験もそれほどない(が、日本語を教えることに関心や興味を持っている)日本人や日本語母語話者の人たちに『みんなの日本語』の内容を説明すること、そして、ベトナム人労働者層にその教科書で教えるときに注意する点、その2つを分けてまとめてみる。

 『みんなの日本語』という教科書に関して、日本の日本語学校や日本国外の日本語教育機関で教えている日本語教師向けに教え方のポイントをまとめている既存のウェブサイト等が、いくつか存在するようですので、今さら同じようなものをまとめても、それほど有意義だとは思えません。

 日本語教育に詳しくなく教えた経験もそれほどない(が、日本語を教えることに関心や興味を持っている)日本人や日本語母語話者の人たち、そして、日本に在住、長期滞在しているベトナム人日本語教育に関心や興味を持っている人たちに対する情報提供になるかと思われるので、既存のものとはやや異なるアプローチが必要ではないかと思っています。

 なお、『みんなの日本語』に関しては、後日あらためて取り上げたいと思っています。

 当エントリーをお読みいただき、ありがとうございました。お読みいただいた方々のご参考になれば幸いです。

 今後ともよろしくお願いいたします。